ここ数年、関ジャニ∞は音楽的な活動に重点を置いてきた。軸になっているのは、2015年5月にスタートした音楽バラエティ番組「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系列)。毎回、様々なミュージシャン、クリエイターをゲストに迎え、楽曲制作の解説、バンド・セッションなどを行うこの番組を通して、関ジャニ∞のメンバーの音楽的な経験値は確実に上がっている。最近のインタビューでメンバーのひとりが「“関ジャム”を通して自分たちのスキルも上がっていると思いますし、年末の歌番組のイベントなどで“この前はどうもありがとうございました”と挨拶できるミュージシャンが増えましたね」という趣旨のコメントをしていたが、同番組をきっかけにして生まれたアーティストとのつながり、そして、ライブ活動などを通して――ロックフェス「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017」でも彼らは、ライブバンドとしてのポテンシャルの高さを証明した――獲得したメンバーの音楽表現の向上は、本作「ジャム」にも強く反映されている。
丸山・安田・錦戸・大倉による「ノスタルジア」、横山・渋谷・村上が歌う「Answer」という2曲のユニット曲、そして、安田が作詞・作曲を担当した「Never Say Never」をはじめとするメンバーのオリジナル曲からも、各メンバーの個性がはっきりと伝わってくる。音楽のジャンル、アイドル/バンドの壁を越え、すべての音楽ファンに楽しんでもらいたい充実作だと思う。
8 . Never Say Never 安田章大の作詞作曲による、映画「スパイダーマン:ホームカミング」日本語吹替版主題歌。エッジの効いたギターリフ、サビに入った瞬間に一気にスピード感を増していくバンドサウンド、リズミカルな韻を踏みながら“諦めずにいどめば、必ず未来は開ける”という思いを込めた歌詞など、安田のソングライティング・センスを体感できるロックナンバーだ。
16 . JAM LADY(通常盤のみ収録) 安田章大が作詞・作曲を手がけたパーティチューン。“理性を吹っ飛ばし、バカになって楽しもう”モード全開のリリック、スカ~ヒップホップ~ロックなどを自在に取り入れたカラフルなサウンドメイクは、夏のライブにもピッタリ似合いそう。安田の幅広い音楽性を証明する1曲だ。